鍵屋の豆知識

鍵にまつわるお役立ち記事を掲載しています

自動ドアの鍵交換をする際の費用感と注意点

投稿日 2024.02.12
更新日 2024.09.22
自動ドアの鍵交換をした際の費用感と注意点_アイキャッチ画像
【目次】

    店舗やオフィスなどに取り付けられている自動ドアですが、自動ドアの鍵が折れてしまったり、不具合が起きてしまい、緊急で対応しなければいけない状況のお客様が多くいらっしゃいます。早めに対応をしないと来客時に負担になってしまうのですが、どうすれば鍵の修理や交換できるのか、誰に依頼すればいいのか分からず困ってしまう方が多いのが現状です。今回の記事では自動ドアの鍵交換を中心に、どんな対応が必要なのか、どのぐらいの費用やスピード感で対応するのかをご紹介していきます。

    もしお急ぎで自動ドアの鍵交換や修理を依頼したい場合はカギ本舗にご相談ください。カギ本舗では自動ドアの鍵修理や交換の実績が多数あり、殆どの場合は当日中に対応が可能です。

    カギ本舗への電話相談はこちらの画像をクリック

    自動ドアの鍵とは?普通の鍵と何が違うの?

    一般的な住宅に取り付けられている鍵と、自動ドアに取り付けられている鍵は構造が全く異なります。ここでは、自動ドアの鍵がどういった特徴を持っているのかご紹介します。

    自動ドアの仕組み

    自動ドアの上部には、大まかにセンサー、コントローラー、モーター、ベルト、レールといった部品が取り付けられています。自動ドアの動作の流れとしては、以下のような動きが一般的です。

     

    自動ドアの仕組み

    1.人が接近するとセンサーが検知する

    2.センサーで検知した信号を元にコントローラーがモーターに指示を出す

    3.コントローラーから受けた指示を元にモーターが動作する

    4.モーターがブーリーを回転させてベルトが動く

    5.ベルトと吊り車が連動して動き、吊り車と連結している自動ドアが動く

    自動ドアの鍵交換をするには、上記のように自動ドアが動作していることを理解していないと交換することができません。理由は次の「自動ドアの鍵の仕組み」の章でご説明します。

    自動ドアの鍵の仕組み

    自動ドアは横にスライドして動作するため、引き戸の分類になります。一般的な家庭の引き戸の鍵ですと、ドアの召し合せ部分や戸先部分に錠前が取り付けられていますが、自動ドアの場合はドア下側に錠前が付いています。一般的な住宅に付いている錠前は召し合せ錠、戸先錠という名称になりますが、自動ドア用の錠前はエンジンドア用錠と言われます。

    一般的な引き戸と自動ドアの鍵

    召し合せ錠や戸先錠はドアの横から錠前が取り付けられているため、鍵交換をする際は横から錠前を外すことができます。しかし、自動ドアの鍵の場合は下から錠前が取り付けられているため、自動ドアを取り外すドアの脱着作業をしないと鍵交換をすることができません。脱着作業をするには、自動ドアの駆動部分とドアを分離させないといけないため、自動ドアの構造を理解している必要があります。

    自動ドアの鍵交換は自分で出来る?

    自動ドアの鍵交換は自分で交換するのは難しいです。理由はいくつかありますが、自動ドアを脱着する過程でベルトと自動ドアを分離させたり、重い自動ドアを破損させずにレールから脱着しないといけないため、専門の知識が必要になります。また、交換で必要な部材もホームセンターなどでは入手できないため、鍵の専門店などで製品を購入する必要があるため、自分で製品を探すことは難しい事が多いです。

    脱着作業など、業者でないと対応できない作業になるため、費用はかかってしまいますが、その後のトラブル対応が無くなる事を思えば業者に依頼して鍵交換をしてもらった方が良いです。

    自動ドアの鍵交換をする際の費用相場

    業者に依頼をして自動ドアの鍵交換や修理をする場合の費用についてご紹介します。自動ドアの鍵交換や鍵の修理には、自動ドアの脱着作業が必要になります。脱着作業は1人で出来るものから、2人以上必要になるものもあるため、ドアの大きさによって何人の作業員を手配するかによって費用が大きく変わります。カギ本舗の実績でいうと、案件全体の7割ぐらいの割合で作業員は1人で済むことが多いです。

    作業内容 費用感
    自動ドアの脱着作業 5万円~10万円
    鍵交換作業 2万円~3万円
    鍵の修理作業 1.5万円~2.5万円

    自動ドアの鍵交換手順

    自動ドアの鍵交換をする時の手順をご紹介します。ご自身で鍵交換をすることは無いと思いますが、どんな作業をするのか理解しておくことで、事前準備や動作確認などに役立ちますので、参考にしてください。

    自動ドアの鍵交換手順① 事前準備

    鍵交換で必要な工具や錠前を自動ドアの周囲に配置します。一度自動ドアを外すとその場から離れられない状況になる事も多いため、作業で使用する物は全て手の届く範囲に置いておく必要があります。その後、自動ドアを開けて、自動ドアの電源を切ります。自動ドアの交換作業をしている最中に自動ドアが動いてしまうと思わぬ事故に繋がる可能性があるため、必ず電源を落としてから作業をします。

    自動ドアの鍵交換手順② 自動ドア上部のカバーを外す

    自動ドアのカバーを外す

    自動ドアの室内側上部に自動ドアの装置が設置されています。この部分を見えるようにするために、自動ドアのカバーを外します。カバーを外す際は、センサー類とコントローラーのコネクタを外さないと断線してしまうため、配線に注意しながらカバーを取り外します。

    コントローラーのコネクタを外す

    カバーはネジで固定されているため、脚立を使ってネジ外していくのですが、カバーを手で押さえながらネジを外さないと地面にカバーが落下して非常に危険です。十分に注意しながら作業をすることになります。

    自動ドアの鍵交換手順③ 自動ドアの吊り車とベルトを分離する

    吊り車とベルトの連結部分

    カバーを外すと、自動ドアの装置が見えます。自動ドアを脱着するためには、自動ドアの吊り車と連結しているベルトを分離させる必要があります。ベルトには自動ドアと連結するための金具が付いているので、中の構造をよくみて、分離するために必要なボルトを外します。自動ドアの種類によって外さないといけないボルトは違うため、構造をよく見て各部品の役割を理解してからボルトを外しましょう。

    吊り車とベルトを連結しているボルトを外す

    また、ボルトを外す際に、元々どの位置で固定されていたのかペンなどで印をつけておくと、後で自動ドアを元に戻す際に作業ミスが減らせます。

    自動ドアの鍵交換手順④ 自動ドアをレールから外す

    自動ドアをレールから外す

    自動ドアの吊り車がレールの上に乗っているので、自動ドアごと持ち上げてレールから吊り車を外します。吊り車とレールを挟むように固定している金具があるので、この金具も取り外します。自動ドアをレールから外したら、自動ドアを持ち上げて取り外します。自動ドアの下側から鍵交換をする必要があるので自動ドアを横向に倒します。どこかに立てかけた際、強風などで自動ドアが倒れる場合があり、窓ガラスの全損になってしまうので注意しながら作業をする必要があります。

    自動ドアの鍵交換手順⑤ 自動ドアの鍵を交換する

    シリンダーを交換する

    自動ドアの鍵交換を行います。下側からイモネジなどで固定されているため、イモネジを緩めてシリンダーを交換します。

    自動ドアの鍵交換手順⑥ 自動ドアを元に戻す

    自動ドアを元に戻す

    鍵交換が終わったら、自動ドアを取り外した時と逆の手順で戻します。気を付けなければいけない点として、ベルトと自動ドアの連結部分のボルトを適切な位置で締めないと、自動ドアが斜めになってしまったり、地面に擦れてしまい、勝手に自動ドアが開くようになってしまいます。取り付けた後に手動で自動ドアを動かして動作に問題ないか確認する必要があります。

    自動ドアの鍵交換をする際の注意点

    ドアの脱着作業をする間は人の出入りを制限する

    自動ドアの鍵交換をするためには、ドアの脱着作業が必要になりますが、ドアの脱着作業中はドアの利用を控えるようにしましょう。特に店舗など、人の出入りが多い場所で脱着作業をする場合は、閉店時間に作業をしてもらう等の工夫が必要です。

    自動ドアは数十kg~数百kgの重さがあるため、万が一ドアが倒れてしまうと非常に危険です。また、自動ドアは基本的にガラス張りになっているため、誤って自動ドアに人がぶつかってしまうとドアが倒れてガラスが全損するリスクや、人が大怪我をするリスクがあります。

    自動ドアの鍵交換が終わったら必ず動作確認をする

    自動ドアの脱着作業をすると、センサーの位置が変わってしまったり、ドアが斜めになってしまい、ドアの開閉がスムーズにできない場合があります。業者に依頼した場合でも、こういったトラブルは起きえますので、必ず作業完了後に業者がいる前で動作確認を行いましょう。

    自動ドアの鍵交換をするタイミング

    自動ドアの鍵を交換する場合は、どのようなタイミングなのかご紹介します。自動ドアの鍵を交換するか悩んでいる場合は、こちらの内容を参考に交換を依頼するかご判断ください。

    鍵が折れてしまった場合

    自動ドアの鍵が折れてしまった場合、鍵交換を検討した方がいかもしれません。鍵が折れるほど力を入れているということは、鍵穴の調子が悪くなっている可能性があります。鍵が折れてしまった場合、まずは鍵を抜くことが優先ですが、鍵抜きが終わった後は別の合鍵でも開け閉めしてみて鍵が正常に回るか確認した方がいいでしょう。もし別の鍵でも動きが悪い場合は、鍵穴の交換をオススメします。

    鍵が回らなくなってしまった場合

    鍵が回らなくなってしまった場合は、鍵交換を検討した方がいいです。自動ドアの鍵は地面に近いところに取り付けられている関係で、埃などが鍵穴に入り易い構造です。鍵穴の中に埃が入ると鍵を回すたびに鍵穴内部の金属に負担がいってしまい、徐々に金属が摩耗していきます。金属が摩耗すると最終的には鍵が回らなくなってしまいます。鍵が回りづらい時なら修理で済むことも多いですが、鍵が完全に回らなくなってしまった場合は修理が効かず交換になってしまう事も多いです。

    室内からサムターンが操作できない場合

    鍵穴だけでなく、室内のサムターン側が操作できない場合があります。こういった場合は、鍵穴ではなく錠ケースの交換が必要になる場合が多いです。錠ケースはドアの中に取り付けられているカンヌキのような動作をする部分で、錠ケースに不具合が出ているとサムターンなどが操作できない、操作できても鍵の開け閉めができない等の症状が出てきます。

    最後に鍵交換をしてから10年経過している場合

    一般的な金属製の錠前の場合、鍵の寿命は10年ほどと言われています(参考:錠の耐用年数についてのガイドライン)。10年を経過した錠前は故障するリスクがどんどんと増していき、最終的には鍵の開け閉めができなくなってしまいます。そのため、10年を経過した錠前は交換をして新品に交換した方が良いのですが、自動ドアの錠前は脱着などが必要なこともあり、気軽に鍵交換できないため、10年以上使い続けて不具合が出てしまうケースが非常に多いです。錠前が故障してしまうと、鍵交換をするために鍵開け作業が追加で必要になったり、店舗などが営業できなくなるリスクもあります。自動ドアの鍵交換は費用がかかる作業ではありますが、定期的に交換した方が安心して自動ドアを使うことができます。

    自動ドアの防犯性をより高めたい場合

    自動ドアの防犯性をより高くしたい場合、シリンダー交換をすることで防犯性が高くできる場合が多いです。自動ドアの鍵はギザギザした鍵か、棒鍵と呼ばれる鍵が付いており、ディンプルキーなどは殆ど採用されていません。ギザギザした鍵にもいくつか種類があり、ディスクシリンダーと呼ばれる鍵の場合は防犯性が非常に低い鍵になります。ディスクシリンダーが付いている場合は、ピッキングで数分で鍵開けをすることができるため、ロータリーディスクシリンダーなどのシリンダーに交換することでピッキング対策もでき、防犯性を上げることができます。以下の画像がMIWA製のディスクシリンダーの画像になります。

    ディスクシリンダー

    また、シリンダーではなく室内側のサムターンを鍵穴が付いているシリンダーに交換することで、より防犯性を上げることもできます。サムターンが付いている場合は、指でつまみを回すだけで鍵を開けられるのですが、シリンダーが付いている場合は鍵を挿さないと室内側からも鍵の開け閉めができなくなります。これにより、ドアの隙間から工具を入れてサムターンを直接操作するサムターン回しの対策をすることができます。ただし、サムターンをシリンダーに交換するのは、一部の製品にしかできない対策になるため、業者に依頼をする際に鍵のメーカーなどを伝えておくと、対応可否を回答してくれます。

    自動ドアの鍵の種類

    自動ドアに付いていることが多い鍵についてご紹介します。ここで紹介しているのは、あくまで自動ドアによく取り付けられることが多い鍵になるので、ここで紹介している以外の鍵でもカギ本舗なら鍵交換可能です。

    MIWA DG1

    MIWA_DG1の写真

    DG1はMIWA製の錠前で、自動ドアや強化ガラス製のドアに取り付けられます。MIWAのU9やディスクシリンダーが付いていることが多く、ディスクシリンダーが付いている場合は防犯性が低いため、早急にU9シリンダーへの交換をオススメします。後述するMIWAのDG2と鍵穴の形状が似ていますが、DG2と比較するとDG1の方が小さく鍵穴が縦向きについているため、見た目で種類の判別が可能です。

    MIWA DG2

    MIWA_DG2の写真

    DG2はMIWA製の錠前です。DG1と異なり、ドアの戸先側からシリンダーが取り外せるため、自動ドアを脱着せずに交換できる場合があります。ただし、錠ケースなどで不具合がある場合は自動ドアの脱着が必要になるので、どこまで交換をするのか確認することが重要です。DG1と比較して、DG2の方がシリンダーが大きく鍵穴が横向に付いているため、見た目で種類の判別が可能です。

    MIWA TRU

    MIWA_TRU

    TRUはMIWA製の錠前です。自動ドアのほとんどはMIWAのDG1かDG2が付いている事が多いですが、稀にTRUの錠前が付いていることがあります。シリンダーの有無、サムターンの有無などでTRU-1、TRU-2、TRU-3D、TRU-4などの種類があり、ドアに適合したシリンダーを用意しないと取り付けができません。

    GOAL T-51

    GOAL_T51の画像

    T-51はGOAL製の自動ドア用の鍵で、古い自動ドアなどに取り付けられている事が多い鍵になります。T-51は昔ながらの棒鍵タイプの錠前で、防犯性が低い鍵になります。

    自動ドアの鍵交換ならカギ本舗へ

    自動ドアの鍵の調子が悪い、今すぐ鍵を交換したいという方はカギ本舗にご相談ください。カギ本舗では様々な自動ドアの鍵交換に対応しており、在庫も豊富に揃えているため殆どの場合当日中に対応可能です。早急に自動ドアの鍵を復旧させたい場合はカギ本舗にご連絡いただければ、当日中に交換可能か、費用がどの程度かかるのかご回答も可能です。法人のお客様で事前に見積が欲しい場合でも対応しております。

    カギ本舗への電話相談はこちらの画像をクリック

     

    玄関の画像
    玄関の鍵交換
    玄関の鍵交換についてご紹介しています。

    玄関の鍵穴の画像
    玄関の鍵交換方法
    自分で玄関の鍵を交換する方法についてご紹介しています。

    引き戸の画像
    引き戸の鍵交換方法
    引き戸の鍵交換方法についてご紹介しています。

    引き戸の補助錠を付ける場所の画像
    引き戸の補助錠追加
    引き戸の補助錠を追加する方法を紹介しています。

    勝手口の画像
    勝手口の鍵交換
    勝手口の鍵交換についてご紹介しています。

    トイレの画像
    トイレの鍵交換
    トイレの鍵交換についてご紹介しています。

    浴室の画像
    浴室の鍵交換
    浴室の鍵交換についてご紹介しています。

    ドアノブの写真
    ドアノブの交換
    ドアノブの交換についてご紹介しています。

     

    Sending
    User Review
    0 (0 votes)
    The following two tabs change content below.

    藤原 正徳

    カギ本舗で作業員、兼作業員の教育を担当をしている藤原です。 皆さんの鍵のトラブルをいち早く、安心して解決できるよう取り組んでいます。日本ロックセキュリティ協同組合が検定をしている錠施工技師の3級認定技術資格者。

    よくあるご質問

    Q自動ドアの鍵を当日中に交換したいのですが、対応可能ですか?
    殆どの場合当日中の対応が可能です。弊社ホームページの下部にお問い合わせフォームがありますので、そちらに鍵穴の画像などをお送りいただければ、より正確に当日中の鍵交換が可能がご回答が可能です。
    Q請求書でのお支払いは可能ですか?
    法人のお客様に関しては請求書での対応をしております。 お客様の業種などによって請求書払いが対応可能か変わってきますので、お問い合わせいただく際に併せてご質問ください。
    Q自動ドアの鍵を全て紛失してしまったのですが、鍵作成は可能ですか?
    一部のシリンダーは鍵作成も対応可能です。現在取り付けられているシリンダーの種類によって対応できるか変わってきますので、お電話でお問い合わせください。
    Q自動ドアの鍵交換をするにあたり、費用がどのぐらいになるのか知りたいです。 正確な費用は電話で出せますか?
    弊社お問い合わせフォームから自動ドア全体の写真、鍵穴の写真をお送りいただければ電話の段階でも正確な費用が出せる場合もあります。

    記事が参考になりましたら、シェアしていただけると嬉しいです!