空き巣の手口を知る!ピッキング、サムターン手法で鍵開け!正しい防犯知識
【目次】
カギ本舗は、鍵のトラブル解決、防犯対策のプロです。
出張形態の鍵屋として多数の実績があります! 本記事には、私共の長年の経験によって得られた、泥棒・空き巣の手口や防犯対策情報について詳しく書かれています。
安心安全な生活を送れますように、鍵にまつわる正しい防犯知識をつけ、万全な泥棒・空き巣対策をしましょう!
空き巣犯の心理を知る
空き巣犯の心理と効果的な防犯対策を知って頂くために、下見、侵入時間、狙われやすい家の3点について説明します。

泥棒は事前に下見をすることで、空き巣に入るために必要な情報を収集します。
具体的には、空き巣の標的とする家、その家に住んでいる住人の家族構成、生活リズム、周囲の住宅街の人通り等が挙げられます。
この段階で、泥棒はカーテンや郵便物の状態から住人の状況を確認したり、インターホンを押すことで留守であるかを確かめているのです。
そして、下見で得た情報をもとに泥棒は犯行計画を立て、実行に移します。
このことから分かるように、下見の段階で事前に泥棒を牽制することができれば、空き巣被害の防犯対策となります。
下見をする際には、街の中にいても不自然でない服装を選ぶと言われています。
・スーツ姿でサラリーマンに
・作業着などで工事業者に
・普段着で地域住民に
私たちができる防犯対策は「声かけ」です。
泥棒は通報されることを一番恐れているため、近所付き合いがある住宅街は標的から外す傾向があります。
そこで、普段から見かけない人が歩いていたら、挨拶という形で声かけをする習慣をつけて下さい。
挨拶が行われる住宅街は泥棒にとっては都合の悪い場所です。
そのため、泥棒は単純に声をかけられるだけで犯行を諦めるケースが非常に多く、声かけは効果的な防犯対策となります!
■侵入時間について
警視庁の統計によると、泥棒・空き巣被害の最も多い時間帯は午前10時~午後4時です。
その中でも特に空き巣の発生件数が多い時間帯は、午前10時~正午までの2時間の間です。
他の時間帯と比較すると2倍近くの被害が確認されていて、非常に危険な時間帯といえます。
この時間帯は、出勤や買い物等、1日のなかで家の出入りが激しい時間帯です。
そんなときに、うっかりと鍵をかけずに家を離れていませんか? 泥棒は、そんなうっかりや気の緩みを狙っています。
私たちができる防犯対策は「鍵をかける」ことです。
当然の防犯対策だと思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、ほんの数分間家から離れるときに、ちゃんと鍵をかけているでしょうか? 泥棒が室内を物色する時間は5分以内と言われています。
皆さんが大丈夫、と思っている数分間は泥棒にとって空き巣をするには充分な時間です。
鍵をかけるという単純な対策が万全な防犯対策となります。
家を離れる際は、必ず鍵をかけましょう!
また、ガラスを破ったり、鍵を開けるのに時間がかかるほど、侵入をあきらめる率は高くなります。
侵入に5分以上かかると約70%の泥棒が侵入をあきらめ、10分以上では約90%があきらめる、という調査結果が出ています。
防犯対策は、「最低5分間は持ちこたえる対策」を考える事が必要です。
■狙われやすい家について(一戸建て)

警視庁の統計によれば、最も狙われやすい家の特徴は無締りの一戸建て住宅です。
一戸建て住宅が狙われる理由としては、生活リズムが把握されやすい、死角が多い、逃走しやすい等が挙げられます。
ですが、残念ながらこれらの原因を解消することは難しいことが多いです。
その他、泥棒が好む条件として挙げられるのは
【高い塀やボリュームのある生け垣】
家の周囲にある死角として泥棒が隠れやすい環境と言えます。
家の周囲に死角となるような場所や薄暗い場所がある場合には対策が必要です。
【大量の郵便物】
不在である可能性が高く、防犯意識が低いと判断される。
【施錠忘れの場所が必ずある】
玄関以外にも、見通しの悪い場所に勝手口や窓、トイレなどが配置されていることがあり、比較的無防備に鍵が開いていると判断された場合、狙われやすい。
鍵はしてあっても、素材にガラスを使っている場合、割ればすぐに侵入できる為、狙われやすい。
【人通りが少なく、路地の奥まった場所 」
侵入が見つかりにくい立地にある場合は注意
【地域の対人関係が希薄】
ゴミ出し日以外にゴミを出したり、放置自転車や放置ゴミがある、建物への落書きが目立つ地域は防犯意識が希薄で、地域コミュニティが欠落していると判断されがち
【盛り場周辺の住宅街】
逃走する時に、人ごみに紛れやすい。
【夜間に不在がわかりやす】
屋外の電灯がついていない、夜でも洗濯物が干してある、室内に電気がついていないことがわかる場合等、留守とすぐ分かってしまう。
【2階のバルコニーや窓へあがる足場がある】
ベランダへの足場によく使われるのが「雨どい」「カーポート」「塀」です。
一度上ってしまえば、なかなか人に目撃されない事、ガラスを割れば、侵入がたやすい事が狙われる要因です。
【簡単にピッキングできる鍵がついている】
鍵は、最低5分、できれば10分以上かけなければ開けられない鍵を採用すると有効
■狙われやすい家について(マンション・アパート)

防犯性能が高いと過信しがちで、窓、玄関などが無防備に開いていることがある
【駅から半径500メートル以内にある】
逃走時、人ごみに紛れやすく、遠くまで逃げやすい
【4階建て以下である】
ベランダや玄関等、高い塀や雨どいなどを使い侵入しやすい
【管理人がいない・比較的新しい】
見知らぬ人間が紛れていても、気づかれにくい
【見通しが悪い】
玄関や窓が外から見えずらい構造の場合、犯行が人目につきにくいので注意が必要です。
マンション等の共同住宅では一戸建て住宅よりも防犯意識が低い傾向があり、鍵をかけていない事が多く、逆に泥棒から狙われることもあります。
このことから、一戸建て住宅にお住いの方でも、共同住宅にお住いの方でも、鍵をかけることが非常に重要な防犯対策であるといえます。
このことから分かるように、単純でかつ容易な、鍵をかける、という行動は最も効果的な防犯対策といえます!
ピッキング・サムターン対策
鍵破りの手口として主要な、ピッキングとサムターンの説明と対策、その他の空き巣・泥棒の手口について説明します。

ピッキングは特殊工具を使って鍵穴から鍵破りをする手口のことです。
もともとこの手口は、鍵を紛失した依頼主のために鍵屋が使っていた手口で、それが悪用されるかたちで広まったものです。
鍵破りの手口としては有名で、針金状の特殊工具を鍵穴に差し込む事で解錠します。
この手口の問題点は、特殊工具であるピッキングツールが一部の闇サイトで購入可能であること、見本をもとに作成することが容易であることで、現在でも広く普及している手口です。
ピッキングの道具を許可のない人間に販売する行為自体は法律で禁じられています。
また、他の手口と異なり、静かに早く解錠できてしまう上に、ピッキングツールが小さいために怪しまれにくいので、窃盗団に好まれる手口です。
近年では、窃盗団の取り締まりによって平成15年をピークにピッキングによる被害件数は減少してはいますが、ピッキング対策が施されていない旧式の鍵が世の中にある限り、なくならない手口です。
対策としては、旧式の鍵からピッキング対策済みの現行品の鍵に変えることでピッキングを不可能にすることや、鍵を二重ロック(2個とりつける)にして鍵破りを諦めさせることが挙げられます。
■サムターンについて
サムターン回し、通称サムターンはドアの内側のサムターン(左右に回すことで鍵の開閉を行うつまみ)をドアに開けた穴や隙間から工具を入れて、ひっかき回すことで行う鍵破りの手口です。
ピッキングによる鍵破りが減少したのと同時に増加してきた手口がサムターンす。
ドアにドリルで穴をあける手法の場合、大きな音が立つために泥棒にもデメリットがあります。
ところが、鍵穴から解錠を目指すピッキングとは違い、サムターンを直接回すことによって解錠するサムターン回しは、防犯性能が高い鍵でも容易に破れるために、現在では鍵破りの主流となっています。
この手口によって鍵破りをされると、ドアが破壊されてしまうために空き巣被害だけでなく、ドアの被害も被ってしまうため非常に悪質です。
対策としては、サムターンカバー(サムターンの周りに囲いをつける)を取り付けることが挙げられます。
更に防犯性能を強化する場合には、インナー錠と呼ばれる内側から施錠するタイプの鍵付きのサムターンを取り付けることや、二重ロックにすることも効果的です。
■その他の手口について
ピッキングの次はサムターンといったように、泥棒による空き巣の手口も日々進化しています。
ここで挙げる手口は現在確認されているもので、古典的な手法から最新の手法まで紹介しています。
焼き破り、カム送り解錠、ガラス破り、合鍵の使用、壁破りなど。
このように、基本的には破壊を手段として侵入するケースが多い傾向にあります。
例えば、焼き破りというのはガラス破りの手口の一種で、ガスバーナーや強化ライターによってガラスを火であぶり、十分に熱せられたガラスに水をかけることによって急激な温度差を発生させることによって、ひび割れの状態にし、最後は工具によって音をたてないよう静かにガラスを割ることを指します。
また、合鍵の使用というのは合鍵の隠し場所を事前の下見で把握しておいて、留守のタイミングを見計らって住宅に侵入するという手口です。
ここに挙げられている手口以外の新しい手口に対応するためにも、鍵の付け替えを始めとした防犯対策に力を入れることは重要になってきています。
鍵を無くして、自分でピッキング!プロがお薦めしない理由
カギがなくても自分でピッキングをすれば開けられるのではないか。
たしかに、インターネットでピッキングについて調べればある程度の情報は得られます。
古い映画やマンガの世界では、ピッキングによってドアを解錠しているシーンがあったりするので、意外と自分で簡単にできるものなのではないか、と考える方もいるかもしれません。
ですが、現行のシリンダー錠に求められるピッキング技術の水準は高く、我々プロでさえ多くの練習を積み重ねることによって習得した技術によって初めて解錠できるレベルのものもあり、簡単にできるものではありません。
くわえて、自分でピッキングを行うことには以下の3つのリスクがあります。
■鍵穴を傷つけてしまう
ピッキングというのは、鍵穴からピッキングツールを入れることによって解錠する方法です。
ですが、近年普及している新式の鍵穴の内部構造は、旧式のものと比較して格段に複雑化していて、古いシリンダー錠よりも性能が向上しています。
このこと自体は防犯性能上喜ばしいことなのですが、解錠に求められるピッキング技術も上がっています。
そのため、無理矢理に針金等の工具を用いてピッキングを行うと、シリンダー内部に傷がついてしまいます。
自分でピッキングを行った結果として運よく解錠できたとしても、本来のカギで開け閉めする際に違和感を感じたり、カギを奥まで差し込めなくなったりして、今まで通りに鍵を使用することができなくなる可能性があるため、自分でピッキングを行うことはオススメできません。
■余計な手間と費用がかかってしまう
新式のシリンダー錠の内部構造が複雑化しているために、ピッキングの難易度も上がっています。
そのため、自分でピッキングを行うと場合によっては、針金が折れてシリンダー内部に残ってしまうことがあります。
こういった状況にまで陥ってしまうと、我々プロに依頼する以外に手段はなくなってしまいます。
また、我々としても針金を内部から取り出すという行程の分だけ多く費用を請求させて頂くかたちになってしまいますし、針金を内部から取り出すことが不可能な場合ですと、シリンダー交換を行う必要がでてきます。
そうなると、鍵を無くされた段階で、我々のような鍵のプロに解錠依頼をする方がはるかに安く、早く対応ができるため、自分でピッキングを行うことはオススメできません。
■ピッキングツールを持つ法的リスク
自分でピッキングを行うためには、ピッキングツールを購入することになります。
現在、ピッキングツール自体はネット販売等によって千円~数千円程度と比較的安く購入することが可能なので手軽に感じるかもしれません。
ですが、平成15年に施行された「特殊解錠用具の所持の禁止等に関する法律」によれば、鍵屋等の特定の職業に就くもの以外がピッキングツールを所持していると罰せられる可能性があります。
本罪によって罰せられた場合には、「一年以下の懲役」もしくは「50万円以下の罰金」という罰則が科せられる上に、条例違反ではなく法令違反であるために前科もつきます。
このような法的リスクを負いながら、自分でピッキングを行うことはオススメできません。
以上の3つのリスクを総合的に考えると自分でピッキングを行うのは決して得策ではないということが分かると思います。
鍵を無くした際、鍵のトラブルがあったときには、カギのプロである、当社カギ本舗に是非ご相談下さい。
防犯性能の高い鍵の取り付け、鍵のトラブルの相談はプロの鍵屋、カギ本舗まで!
カギ本舗は、あらゆる鍵に精通した鍵屋のプロです。
防犯性能の高い鍵への交換、鍵開け等、鍵についてのあらゆるトラブルに対応しています。
ご自宅の鍵がピッキングに対応している鍵か分からない、サムターンカバーを取り付けたい、インナー錠を取り付けたい、二重ロックを取り付けて防犯対策がしたい等、鍵にまつわるお困りごとがあれば、いつでもご相談下さい。
ご連絡お待ちしています。
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