シャッターの鍵交換の方法手順について注意点・交換費用ふまえてご紹介
【目次】
シャッターの鍵が開かない、なんだか最近かかりが悪い、防犯性能を高めたいとお悩みの方も多いのではないでしょうか。本記事ではシャッターの鍵を交換することは自力で可能なのか、どこを見ればいいのか、注意することなどについてご紹介します。確実なシャッターの鍵交換をしたい方は是非ご一読ください。
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シャッターの鍵の仕組み 型番の記載箇所
外錠ラッチと呼ばれるギザギザのストッパーがシャッターレールに入ることによって、シャッターが動かなくなります。鍵を施錠方向に回すと連動しているアームが延び、その先端にある外錠ラッチがガイドレールのストッパーになる仕組みです。いってみれば普通の家の鍵のデッドボルト(施錠すると突き出す部分)が外錠ラッチになったと考えればいいでしょう。
鍵を交換する場合は主に鍵を挿入して回すシリンダー部分を交換することが多いです。シャッター錠の型番などはどこにも刻印されていない事が多いため、形状が一致する錠前を探す必要があります。
また、鍵を交換する理由によっては注意が必要です。特に不具合が出ていない状態で防犯度を高めたいなどであれば同じ型番のものを適切に取り付ければいいのですが、不具合がある場合は鍵を交換しても解決しない場合があります。アーム、ラッチ、シャッター自体に問題がある場合は、鍵ではなくそれぞれの部品を交換しなければなりません。
シャッターの鍵交換は自分でできる?
DIYが得意な方であれば、自力でシャッターの鍵交換は可能です。メリットとしては部品代だけで済むのでコストが安くなること。ただし、一般家屋のドアの鍵交換と比べて専門知識が必要であるため、DIYの中でも難易度が高いです。よほど確実なケースでない限りは鍵交換業者に依頼した方が良いでしょう。もし自分でつけた場合はどんなリスクがあるのでしょうか。
自分で鍵交換をする場合のリスク
製品選びに失敗する
交換する製品を間違ってしまうと、購入代金が無駄になります。また、型番等正確に把握できたと思っていても、古い鍵の場合仕様の変更があるケースもあります。新たに取り付けた鍵の追加加工が必要になることもあります。
さらに、メーカーが既に廃盤にしており、同じ型番の錠前が販売していないケースもあります。この場合は互換性のあるシャッター錠を見つける必要があるのですが、互換性のあるシャッター錠を見つけるのは一般の方には難易度が高いです。
また、錠前とシャッターが一体型のものはそもそも鍵だけの付け替えができません。散々取り外そうと苦労した挙句にできない仕様だったと判明するのは、労力的にも精神的にも苦しいものがあります。
不具合が改善しない
シャッター自体やアームなどに歪みがある等、鍵の問題ではない場合は、鍵を交換しても不具合は改善しません。そして、シャッターの問題の原因となっている箇所を正確に特定するのは素人では難しいです。鍵を新品にしたのに結局シャッター自体を交換することになることも十分考えられます。
取り付けに失敗する
シャッター鍵の取り付けはDIYの中でも難易度が高いため、取り付ける製品が正しかったとしても失敗する可能性があります。正しく取り付けできていないと鍵を回しても施錠ができず、空き巣に入られる原因になります。
シャッターの鍵はいつ頃交換すべき?
鍵の寿命は一般的に10〜15年程度とされています。もちろん、交換しないまま不具合もなく数十年使い続けているケースもあると思いますが、10年を鍵交換の一つの目安として覚えておきましょう。実際にはどのような状況で交換すべきなのでしょうか。
鍵穴が経年劣化している
10年前後経過している鍵で、鍵が回りづらくなっていたり、しっかり閉まらなくなっている場合、経年劣化が起こっている可能性があります。鍵穴の錆や摩耗、ゴミが詰まっている、サムターンのズレなど様々な現象がありますが、鍵だけの問題であれば交換すれば解消します。
ただし、シャッターの場合、必ずしも鍵の問題だけではないことも。シャッターは雨風にさらされるため、シャッターやアームが歪んだり錆びたりすれば鍵に問題がなくても閉まりにくくなる可能性があります。さらにシャッターやアームの動きが悪いことで、鍵にも不具合が出てくるため、せっかく鍵を交換してもまたすぐ壊れるリスクがあるのです。
防犯性の低い鍵が付いている
シャッターの防犯性をあげたい場合に、鍵の交換を検討しましょう。一般的なシャッターにはディスクシリンダーやピンシリンダーなどの防犯性が低い鍵がついていることが多いです。鍵の種類に関してはこのあと詳しく紹介します。
鍵を紛失した
鍵をどこかに落としてしまって紛失したら、スペアキーで入れると思うかもしれません。しかし、万が一犯罪者が拾いどこの鍵か特定できた場合、空き巣に入られるリスクがあります。また、後に侵入するため鍵を盗まれた可能性もあります。やはり、鍵を紛失したら鍵を交換する方が安全です。
新しく入居した時
店舗などで使われるシャッターの場合は、前の利用者がシャッター錠の合鍵を持っておりトラブルになるケースもあります。利用者が変わるたびに鍵交換をした方が安全です。
シャッターの鍵の種類と防犯性の違い
シャッターで使われる鍵にはどんな種類があるのでしょうか。それぞれの防犯性の高さについても解説します。
ディスクシリンダー
ディスクシリンダーは一番普及率が高い鍵です。よく見るギザギザの鍵を鍵穴に入れて回すシンプルなタイプで、現代においてはピッキングが最もしやすい鍵として知られています。防犯性は低いと言わざるを得ません。
ピンシリンダー
ピンシリンダーも比較的よく見かける鍵ですが、ディスクシリンダーよりはピッキングがしづらい構造になっています。とはいえ、針金やヘアピンなどで開けることは可能です。防犯性はやや低いといえます。
ディンプルキーシリンダー
ディンプルキーシリンダーは、シリンダー内のピンが他のキーよりも複雑で非常にピッキングがしづらい特徴があります。ディンプルキーを解錠するにはシリンダー内の複雑なピンの高さを全部揃える必要があり、専門の器具がないと難しい上時間がかかります。空き巣に敬遠されることにもつながるため、ディンプルキーの防犯性は高いです。
防犯性の高いシャッターの鍵
やはり防犯性を高めるならばディンプルキーシリンダーに変えるのがおすすめです。防犯性が高いということはピッキングや破壊解錠に耐性があることになります。また、ディンプルキーはその複雑な構造から、合鍵の複製の難易度も高く、勝手に合鍵を作るのを難しくしています。そのため、合鍵の作製費用や期間は他の鍵よりも増える傾向にあり、予算や納期には余裕が必要です。
自分で出来るシャッターの鍵の選び方。どこで購入する?
ここからはシャッター錠を自分で選ぶ方法と注意点を紹介します。シャッターによってはそもそも交換できないこともあるので、鍵だけでなくシャッターの種類もよく確認しましょう。
シャッター錠の選び方
シャッター錠を自力で交換できるのは、基本的に一般的な手動式シャッターと考えてください。後ほど説明しますが手動式シャッター以外の場合は鍵屋に相談しましょう。
既存と同じ鍵に交換する場合はホームセンター等かネットショップで同じ製品を買ってくればOKです。
防犯性の高い鍵に変えたい等の理由で違う製品にしたい場合は、確実に取り付けられる形状の製品を選ぶ必要があります。
・ビスピッチ
・本体寸法(縮み)
・本体寸法(伸び)
・アーム形状
上記4点を確実に計り同じ寸法の製品を選びましょう。本体寸法(縮み)は鍵が解錠されてアームが縮んでいる時の寸法で、本体寸法(伸び)は施錠されてアームが伸びている時の寸法です。
シャッター錠を選ぶ際の注意点
注意点としては主に3つあります。
まず1つはシャッターごとに適合する錠前が違うこと。前述のように寸法が正しかったとしても、取り付けられない、鍵が回らないということがあり得ます。これを正確に把握するのは素人には難しいです。
2つ目は、防火用シャッター用の鍵についてです。防火用シャッターには、火災が発生した時にホースを入れるための穴が付いていることが特徴です。この穴に消火用ホースを入れて放水することで、水圧で鍵が強制的に解錠できる仕組みになっています。
そのため、この穴がついているシャッターの場合は、防火用シャッター用の鍵を購入する必要があります。同じ型番でも、防火シャッター用と一般のもので購入すべき製品が変わるので間違えないようにしましょう。
3つ目は、電動式のシャッターの場合です。そもそも扉に鍵がついていないため、今回紹介したような方法での交換はできません。シャッターの操作盤に鍵がついていることが多いため、交換に関してはまずはメーカーや鍵屋に見積もりを取る必要があります。
シャッター錠の購入はどこでする?ホームセンター?
シャッター錠はホームセンターで購入できる場合もあります。取り扱いがあれば既存のシャッターから取り外した実物と同じものを店員さんが探してくれるでしょう。しかし、そもそもシャッター鍵は一般の人が購入することが少ないため、品揃えが薄いことの方が多いです。そのため、鍵の専門店かネットショップで購入する方が現実的です。
シャッターの鍵を自分で交換する時の手順
シャッターの鍵を自分で交換する場合の手順を紹介します。前述したように、あくまで一般的な手動用シャッターの場合です。
まずは下記3点を用意しましょう。
・交換用のシャッター錠
・プラスドライバー
・ガムテープなどのテープ類
準備ができたら下記手順で交換していきます。
①室内側から錠前本体の固定ビスを外す
シャッターの表面から鍵穴のプレートにテープを貼り、プレートが落下しないようにしましょう。その後、室内側に錠前本体の固定ビスが2つ付いているので、ビスを取り外しましょう。
②室外側のプレートを外す
ビスを外したらガムテープ等で止めてあったカバーを外します。
③室内側のアームとの連結用のビスを外す
室内側に戻り、アームとラッチバーを連結するビスを外します。ビスを外すと完全に既存の錠前はシャッターから外れます。シャッターについているラッチバーはそのまま残ります。
④逆の手順で取り付ける
新しい錠前をアームのビス、本体のビスの順番で取り付けます。
シャッターの不具合は鍵交換で直る?
シャッターの鍵を交換すればシャッターの調子が良くなるとは限りません。シャッター自体に原因があるケースも多いです。鍵以外の部分に問題がないか自分でわかるのであれば自力でシャッター鍵交換をしてもいいかもしれません。しかし、確証がないのであればやはり業者に見てもらったほうがいいでしょう。ここからはシャッターでよくある不具合を紹介します。
錆びや異物が原因で動かない
シャッターが動かない場合は錆や異物がどこかに詰まっている可能性が考えられます。まずはアーム、ラッチバー、ラッチ、ガイドレール、スラットの汚れの掃除、錆び取りをしましょう。その後潤滑剤を塗布しますが、潤滑剤自体がホコリやゴミ等の異物が付着する原因になるためどんな潤滑剤でもいいわけではありません。汚れが付きづらいシリコン系を選び、オイル系やグリス系は避けましょう。
また鍵穴の中に潤滑剤を塗布する場合は、鍵穴専用潤滑剤を塗布しましょう。専用品でないものを選ぶとやはり異物が溜まる原因になります。
スラットやガイドレールが歪んでいる
すぐにシャッター専門の修理業者に修理の依頼をしましょう。無理して使い続けることでシャフトなど他の部分に負荷がかかり、別の箇所も交換が必要になります。負荷が続くとシャフトやバネが折れることもあり危険です。
日常の使い方にも注意が必要です。片側だけを持って上げ下げする習慣があると負荷のバランスが悪く歪みやすくなります。シャッターの中心を持って上げ下げする癖を付けるようにしましょう。
ガイドレールの潤滑油切れ
ガイドレールの潤滑油が切れると摩擦が起こるようになりキーキーギーギー異音が出ます。異音が出ている箇所にシリコン系の潤滑油を塗布することで改善します。放置しておくと歪んだり磨耗したりする原因になるので注意しましょう。
鍵の部分は回るが、よくかかっていない
鍵はしっかり動いているのにシャッターが施錠されないケースもあります。レールに食い込んでシャッターを固定する外錠ラッチやラッチバーが壊れているケースです。この場合、鍵穴の交換だけでは改善せず、外錠ラッチの交換も必要になります。
代表的なシャッター錠のメーカー
シャッター錠購入の際には、これまでつけていた鍵のメーカーと同じ鍵を選びましょう。既存とは別の製品に交換する場合も、別のメーカーにすると失敗する可能性が高いです。そのシャッターに適合する鍵はこれまで使っていたメーカーのものです。
また、シャッターに適合する製品を探す上では、シャッターのメーカー名と型番をセットで検索しましょう。例えば自宅で使われているのが三和シヤッターで鍵の型番がKS-29であれば「三和シャッター KS-29」という具合に検索します。これで製品が見つけやすくなります。
この調べ方で出てこなければそのメーカーと鍵の型番で設置した事例があまりないということになり、危険な組み合わせです。
下記が国内の代表的なシャッターメーカーです。三和シヤッター工業株式会社や文化シヤッター株式会社は特によく見かけます。
・三和シヤッター工業株式会社
・文化シヤッター株式会社
・東洋シャッター株式会社
・川上シャッター
・株式会社LIXIL鈴木シャッター
・株式会社横引シャッター
・金剛産業株式会社
・株式会社日本シャッター製作所
・株式会社代和産業
・東工シャッター株式会社
・小松電機産業株式会社
・株式会社ユニフロー
シャッターの鍵修理、交換費用の相場
シャッターの鍵交換は専門の鍵屋に任せた方が安心です。鍵交換自体はそれほど難しい作業ではありませんが、どの製品を選ぶのか、鍵以外に問題の箇所がないかなど、判断する力が素人には不足しています。症状ごと、要望ごとに最適な作業を進めてくれるプロに任せた方が間違いもないですし、不要な手間を省くことができます。
鍵屋などの業者に頼んだ場合の費用相場は下記です。鍵だけでなく、シャッターや建物の状態などによって難易度が変わるため、料金も多少前後します。
シャッター錠の作業費用相場
作業内容 | 費用相場 |
---|---|
鍵開け | 8,000~3.5万円 |
修理 | 8,000~2万円 |
交換 | 1万~1.5万円(+部品費用) |
シャッターの鍵が開かなくなってしまった場合は修理をしたいと考えると思いますが、鍵の修理は室内に入らないと出来ません。そのため、室内に入れない場合は、一番上の鍵開けも発生します。
カギ本舗の作業実績
・事例1
依頼内容:シャッターの鍵が折れてしまったため、新しい鍵穴に交換したいという事でご依頼をいただきました。
作業内容:新しいシャッター錠に交換する事で、鍵穴を新しくしました。シャッター錠に連結するアームの動きが固くなっており、これが原因で鍵が折れやすい状況になっていたため、アームの修理をしました。
作業時間:60分
料金:33,000円
・事例2
依頼内容:定期的にシャッターの鍵を交換しているという事で、同じ型番の鍵へ交換希望ということでご依頼をいただきました。
作業内容:人の出入りの無い早朝に交換に伺いました。定期的にメンテナンスされているようで、シャッター自体にも目立った損傷や不具合などはなかったため、スムーズに鍵交換ができました。
作業時間:40分
料金:22,000円
・事例3
依頼内容:店舗に空き巣が入ってしまったという事で、防犯性の高い鍵へ交換したいとご依頼をいただきました。
作業内容:防犯性の高い鍵を希望という事で、ディンプルキーのご提案をさせていただきました。鍵が2本付いているのですが、本数が足りないという事で鍵の追加発注をいただきました。幸い作業車の中にある部材でカットできるディンプルキーだったので、その場で鍵をカットしてお渡ししました。
作業時間:70分
料金:交換34,100 + 合鍵3本13,200円で合計47,300円
まとめ
シャッターの修理はシャッター錠とシャッター本体、それぞれに高い専門性が必要です。自力でやるのは他の鍵に関しても難易度が高いので、お困りでしたらまずは業者に問い合わせをするのが無難です。
カギ本舗ではご自宅や職場のシャッター錠の不具合に24時間365日問い合わせ対応しております。シャッター錠なら是非「カギ本舗」にご用命ください。
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